トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2015年8月 第176号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

介護士 日本人上回る合格率 インドネシアEPA 8年目 (2015/7/27 SankeiBiz)

経済連携協定(EPA)に基づき、日本が2008年度に看護師と介護福祉士の候補生をインドネシアから受け入れ始めてから、今年で8年目に入った。このうち介護福祉士の候補生は14年度までに累計754人が日本を訪れ、全国の老人ホームなど約190施設で働きながら研修を重ねてきた。当初は低かった国家試験の合格率も日本人を含めた全体の平均を上回るほどに上昇し、日本で仕事を続ける定着者も増えている。一方で試験に合格しても帰国してしまうケースも多く、働きやすい環境の整備など課題は少なくない。

◆日本語教育盛ん

首都ジャカルタの日本大使公邸で6月10日、EPAで日本に派遣される第8期候補生278人の壮行会が開かれた。内訳は看護師66人、介護福祉士212人。両国が増員を希望したこともあり、昨年より91人増えた。第7期までの累計で、候補生は看護師と介護福祉士を合わせて1235人に上っている。

看護師で最大3年、介護福祉士で同4年の在留期間後も日本で働き続けるには、日本語で出題される国家試験に合格しないといけない。最大の難関は日本語の習得で、4期生からは渡航前の半年間、泊まり込みで日本語の研修に臨んだ上で派遣されている。候補生代表のインドラワンさん(25)は「まだ6カ月の日本語研修が日本でもある。助け合って頑張ろう」と、日本語で仲間に呼びかけた。

研修を支援する国際交流基金によると、今年は日本人駐在員の家族らもボランティアで日本語の指導に参加した。「候補生が増え、日本語教師の不足が一層深刻になる」と関係者が懸念する。

ジャカルタから鉄道で約3時間かかる西ジャワ州チルボンのチルボン看護大学を訪ねると、来年のEPA第9期候補生を目指す日本語コースの生徒たちが、教室内で「ついたち、ふつか…」と日付の言い方を復唱していた。毎年30人前後が履修する同コースは多くのEPA候補生を輩出してきた「名門」だ。

国際交流基金によると、インドネシアは地方の学校でも日本語教育に熱心で、高校レベルで日本語を勉強する生徒数は世界で最も多いという。多くの若者がアニメなどを通じ日本の生活や文化に憧れを抱いている。生徒のフリアニさん(21)は「介護福祉士の資格を取り、日本で暮らしたい」と日本語で夢を語った。

生徒たちは半年間の日本語勉強を経て、筆記や面接、適正試験をパスした上で、両国の関係機関の仲介を通じて介護など日本の関連施設が受け入れを決めれば、候補生として合格する。

◆労働環境に課題

介護福祉士候補生の1期生が11年度に受けた国家試験の合格率は37.2%だったが、14年度に受験した4期生は65.4%に高まり、日本人を含めた全受験者の合格率(61.0%)を初めて上回った。候補者生を受け入れている施設側の支援が充実したことに加え、出題の漢字にふりがなが振られ、試験時間も延長するといった特例措置も合格率のアップにつながった。

ところが、4期生までの合格者計214人のうち、日本で働き続けているインドネシア人の介護福祉士は6月1日時点で134人にとどまり、残る4割近くは帰国するなど日本に定着していない。

チルボン看護大出身の1期生の女性、ティタさん(28)は香川県の老人ホームで研修したが、国家試験では2点足りず不合格となり、体調を崩して2カ月間入院し、12年に帰国した。昨年11月、同様に試験に失敗した1期生の仲間7人と「JKK(ジャパン・帰りたい・介護士)」を結成。同じ境遇の2期生も含めてメンバーは20人に増えた。短期滞在ビザで再受験できるが、自力で費用を工面して試験に臨むのは難しい。

家族の問題も大きな障害となっている。候補生の大半は20代で研修期間中に結婚するケースも多い。ただ、夫婦がインドネシア人同士の場合、どちらかが資格を得ても配偶者は就労が制限される在留資格になり、日本で子育てをしながら生活するのは容易ではない。

ティタさんら1期生以降の生徒たちに、チレボン看護大で日本語を教えてきた高橋彩子さん(36)は「家族と別れるのをためらい再受験を諦めたり、合格しても帰国してしまう優秀な生徒は多い」と指摘する。

日本は現在、海外からの「単純労働者」は受け入れていない。だが、政府は人手不足を補おうと、外国人が働きながら日本の技能を学び帰国する「技能実習制度」の受け入れ期間を最長3年から5年に延長し、職種に「介護」も追加する方針だ。

EPAは専門・技術的な分野の外国人労働者に、日本で継続して働いてもらうことを目的にしているが、JKKメンバーは「実習制度も含め、日本で家族一緒に暮らせる方法を考えたい」と、揺れ動く日本の外国人受け入れ政策を見つめている。(西ジャワ州チルボン 吉村英輝)

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厚労省推計 介護人材不足25年に37.7万人に拡大(2015/7/21 シルバー産業新聞)

団塊の世代が75歳を上回り、高齢化が一段と進行する2025年には、介護職員の不足数がおよそ37.7万人にのぼる恐れがあることが、厚生労働省の最新の推計で明らかになった。

厚労省は今年2月、昨年11月時点での介護人材の需要見込み248.2万人、供給見込み214.8人、需給ギャップ33.4万人という暫定値を公表したが、今般都道府県で介護保険事業支援計画が策定されたことに伴い、確定値がまとまり、改めて公表したもの。

確定値は、需要見込みが253.0万人、供給見込みが215.2万人で需給ギャップは37.7万人に上る(充足率85.1%)。「需要見込み」は、市町村により第6期介護保険事業計画に位置付けられた見込量等に基づく。また、「供給見込み」は、2015年度以降に取り組む新たな施策の効果を見込まず、近年の入職・離職等の動向に将来の生産年齢人口の減少等の人口動態を反映した「現状推移シナリオ」に基づく。

25年度の需要に対する充足率は、全国平均で85.1%だが、都道府県別にみると、充足率が最も高いのは、島根県の98.1%、次いで佐賀県の96.0%、鹿児島県の95.7%、熊本県・青森県の95.6%と続く。逆に充足率が最も低いのは、宮城県の69.0%で、群馬県の73.5%、埼玉県の77.4%、栃木県の78.1%と続き、東京都は85.3%、大阪府は84.5%、愛知県は81.5%。

厚労省はこれらの需給ギャップを踏まえ、国と地域の二人三脚で介護人材確保に向けた取り組みを総合的・計画的に推進する。

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「介護は重労働で低賃金」教科書記述に業界反発(2015/7/11 読売新聞)

介護の仕事を「重労働で低賃金」と記述している2社の教科書について、介護業界6団体が今月上旬、「表現が不適切」として出版社に修正を求める要望書を提出した。

人手不足への危機感から、業界挙げての異例の動きとなった。

要望書を出したのは、特別養護老人ホームの運営法人でつくる全国老人福祉施設協議会や日本介護福祉士会など。「中学社会 公民 ともに生きる」(教育出版)と高校向けの「最新現代社会」(実教出版)に、不適切な表現があると指摘した。

「公民」では、本文で「介護の仕事が重労働で低賃金」と記述。「現代社会」では、介護する男性職員の写真に「特別養護老人ホームで非正規社員としてはたらく若者 介護現場は重労働で賃金も高くない」という説明を添えている。

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