トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2011年2月 第122号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

インドネシア人の看護師候補、在留1年延長へ 政府国家試験、合格後押し(2011/1/19 日本経済新聞)

政府は18日、経済連携協定(EPA)に基づきインドネシアから初めて受け入れた看護師候補者91人の在留期間を1年間延長する方針を固めた。国家試験の受験機会を増やすとともに2011年度から始める日本語研修を受講できるようにする。国家試験の合格はこれまでフィリピンも合わせて3人にとどまっており、人材面での「開国」が進まない現状に対応する。

近く内閣府や外務省、厚生労働省などの副大臣による「人の移動に関する検討グループ」で決定する見通し。関係省庁がパブリックコメント(国民からの意見)を募集したうえで告示する。期間延長になれば対象者は12年8月まで在留でき、今年2月の試験が不合格でも来年再受験できる。

政府は合格率の上昇に向け、第1陣として08年8月に来日したインドネシア人候補者の在留延長に踏み切る。研修中の学習支援が09年度に始まるなど来日当初の学習支援体制が不十分だったためだ。08年8月にインドネシアから来日した介護福祉士候補者と、09年に来日したインドネシアとフィリピンの看護師候補者の在留延長も検討する。

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介護 再び人手不足 製造業に雇用回帰(2011/12/29 日本経済新聞)

介護を担う人材の不足が深刻になってきた。11月の介護職種の有効求人倍率は1.53倍と、2009年3月以来の高水準になった。介護サービスの従事者は処遇への不満が根強く、求人が回復してきた製造業などに介護から人材が移り始めている。介護需要は長期的に拡大する見通しで、海外から介護従事者を受け入れるといった対策も検討課題になりそうだ。

介護の有効求人倍率は金融危機後の景気後退を受けた09年以降に低下基調になったが、今年5月の1.08倍を底に、再び上昇に転じた。他産業で失業し、求人が多い介護分野で求職していた人が製造業に戻っていることが背景にある。

製造業の新規求人は前年度比で2〜4割増の水準まで持ち直してきた。11月は金属製品製造業で43%、電気機械器具製造業で38%増えている。派遣業を営むスタッフサービス(東京・千代田)によると「製造業での勤務経験を持つ人が介護から製造業に就職希望先を変えている」という。

介護で働く人の平均勤務年数は約5年で、全産業平均の半分程度にとどまる。賃金がヘルパーで月20万円と、産業全体の約32万円と比べて見劣りするなど、待遇面での不満が大きいためだ。

介護労働安定センターの調査でも「仕事内容の割に低賃金」「人手が足りない」との声が多い。淑徳大学の結城康博准教授は「仕事がきついことで辞める人も多い」と指摘する。

介護職をいったん志したのに、実際に働く手前で足踏みする人も多い。日本総合研究所の調べでは、ヘルパー養成研修を修了した人のうち、1年以内に介護分野で働く人の割合は3割で、残り7割は研修を修了しても働いていない。

08年時点で128万人だった介護職員数は25年に212万〜255万人が必要になると見込まれており、100万人程度の増員を迫られる。団塊の世代が高齢化し、介護サービスを本格的に利用し始めるためだ。

政府も人手不足を解消しようと人材確保に乗り出している。離職者を減らすため、09年度補正予算で1人当たり賃金を月1万5000円上げる交付金を創設。職業安定所で紹介する職業訓練でヘルパー資格の取得コース数を増やした。ただ、いずれも職員の定着にはつながっていない。

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外国人に資格試験の壁 12年開始 受験回数などに制限 (2011/12/29 日本経済新聞)

政府はインドネシアとフィリピンから経済連携協定(EPA)に基づいて介護福祉士の候補生を受け入れている。ただ4年以内に日本語で介護福祉士試験に合格しないと帰国する制度で、ハードルはかなり高い。

EPAに基づいて来日した介護福祉士候補生はインドネシア370人、フィリピン299人の合計669人。まず2012年にインドネシア人向けの介護福祉士試験が始まり、試験に受からないと帰国しなければならない。しかも介護福祉士試験は1回だけだ。

厚生労働省は資格試験で漢字にふりがなを付けたり、難しい表現を簡単な言葉に置き換えたりする予定だ。ただ効果を疑問視する声も多い。

語学の習得には時間がかかることを考慮し、試験回数を増やしたり、自国の資格を日本でも一定程度認めたりするなどの対策を求める声も出ている。迅速に対策を打ち出さない限り、介護分野の人手不足への即効薬にはなりそうにない。

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間もなく国家試験 問われる外国人看護師受け入れ制度 (2011/1/20 TOKYO MX NEWS)

少子高齢化に伴う看護師不足の打開策として2008年から始まった外国人看護師受け入れ制度は「看護師が足りず、打開策として人材を求めたい日本側」が「日本の高度な医療技術を修得したいインドネシアなどの国」から看護師候補者を受け入れるというものです。候補者は入国後、6ヵ月間の日本語研修を経て病院などで就労しながら研修し国家資格取得を目指すというものです。その看護師資格取得の国家試験が来月行われます。これまでの研修の成果を発揮して資格を取得できるのか、外国人の看護師候補にとっては大きな節目となります。

都立駒込病院に1人の男性看護師候補者がいます。ダダン・クルニアワン・アブディラさん(32)です。外国人看護師候補者の第1陣として2008年9月にインドネシアから来日しました。東南アジアとのEPA=経済連携協定に基づいて来日した外国人が看護師として日本で働く条件は『3年以内に日本の国家試験に合格すること』なのです。このため、ダダンさんにとっては来月行われる国家試験が最後のチャンスです。

いつも笑顔で接するダダンさんは患者さんからの評判も上々です。ダダンさんは「きょうはどうですか? 寒くないですか?」と患者さんに声を掛けます。患者の1人は「最初にお目にかかった時は『あー、外国人だ』という感じで、まして男性でしょ? 女性側としては恥ずかしいなぁ、大丈夫かしら』なんて部分もあった。ところが、とにかく言葉遣いが優しいし扱い方も丁寧だから安心していられる。長く長くいてほしいと思っています」とダダンさんの仕事ぶりに感心します。妻と子どもをインドネシアに残して来日したダダンさんの目標は「インドネシアで従事していた手術室での仕事の腕を上げること」でした。しかし期待を胸にやってきたダダンさんは、現在「インドネシアで7年間オペ室(手術室)で働いていましたが、日本に来てからは普通の病棟で働いているんですよ。でも、本当にオペ室で働きたいです」という状態です。

日本の医療技術を学べると意気込んで来日したダダンさんですが、日本の国家資格を持っていないため医療行為に関わることはできません。病院では看護師の手伝いとして患者の搬送やシャワーの介助などを行っています。ダダンさんが研修を受けている都立駒込病院・看護部の平ちひろ看護担当科長は「初めて病院に来た時の彼の日本語レベルはやっとあいさつができる程度で日常会話もままならないような感じで来ました。その状況から3年間で国家試験に合格するというのは本当に厳しいと思います」と話します。

ダダンさんは看護専門学校で、別の病院で研修中のインドネシア人と2人で国家試験の勉強をしています。日本語の習得に加え3年以内の資格取得という重圧の中、受け入れた駒込病院もその後押しができるようダダンさんの勤務シフトを配慮しました。週1回だった国家試験の勉強を去年12月からは週2回に増やしたのです。それでも外国人にとって試験は難関です。去年の日本人受験者の合格率が9割ほどだったのに対し、EPAに基づく外国人受験者では合格者は254人中わずか3人でした。ダダンさんは「漢字が一番難しいです。日本の病名がなかなか読めないので、まだまだ慣れないです」と話します。試験を管轄する厚生労働省は東京都などからの要望を受ける形で、今回の試験では専門用語に関する見直しを行いました。次の国家試験に向けた予想問題集では、難しい用語の漢字にルビが振られ、その横には英語訳も付けられるよう改定されるのではないかと見ています。

言葉だけでなく、内容に関しても課題があります。広尾看護学校の非常勤講師・外山和子さんは一例として「例えば意識レベルを測るとき、インドネシアは国際レベルの単位を使っているが日本ではジャパン・コーマ・スケールという日本の指標で測る。そういうところから覚えてもらわないと仕事ができない」と外国と日本との違いを指摘します。

ダダンさんの苦労は勉強だけではありません。仕事の後の買い物で品物を手に熱心に読んでいるのは「原材料名の欄」です。ダダンさんは「もし豚肉が入っていたら駄目。これは豚肉が入っていないので買います」と話しました。イスラム教徒のダダンさんは食事も戒律に従って取るのです。これはインドネシアでは全て妻任せでした。

そんなダダンさんを温かく見守る病院のスタッフたちにも研修生の受け入れは組織としていい影響があったといいます。駒込病院の根本信子看護長は「彼はすごくいつも笑顔を絶やさない、優しいホットな感じのする人。比較的外科系の病棟でバタバタする中で、外から受け入れるということでみんなが温かく迎えてあげて一緒にやっていこうという柔らかい雰囲気になった気がする」と話します。

労働力移動や移民などに詳しい首都大学東京の丹野清人准教授は『外国人看護師受け入れ制度』について「単に看護師不足のためだけというのではなく、東南アジアとの経済連携協定(EPA)とのセットの中で組み込まれてしまったということが、その不幸なところ」と指摘し、さらに「日本語で試験を受けないと日本では看護師資格が取れないにも関わらず、フィリピン・インドネシア・タイなどの漢字文化圏とは違ったところから看護師の卵を迎え入れなければならなかった」と問題点を指摘します。

厚生労働省によりますと、外国人看護師候補者はこれまで455人が来日しましたが、34人が資格取得を断念し帰国しています。この3年間の国としての取り組みに関して厚生労働省は取材に対し「政策判断に関わるものはコメントできない」と回答しています。丹野准教授は、1年に1人当たり700万円以上の費用がかかるこの受け入れ制度を考え直す必要があると考え「外国人もまた、いつまでも日本人が思うような都合のいい労働者であるということはない。とにかく本人の学びたいものというのが日本でかなうような仕組みに変えていくことが必要だ」と指摘します。

去年の暮れ、ダダンさんは私たち取材班に対し「ちょっと心配ですけれども、来年(2011年)の国家試験が最後のチャンスですから、勉強を最後まで頑張ります」と語ってくれました。看護師国家試験は来月20日に行われます。

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EPA候補者の在留期間延長の特区申請「趣旨とちょっと違う」―細川厚労相 (2011/1/21キャリアブレイン)

細川律夫厚生労働相は1月21日、閣議後の記者会見で、EPA(経済連携協定)で来日する介護福祉士候補者や看護師候補者の在留期間を、最長で10年まで延長できる構造改革特区が提案されていることについて、「(EPAの)趣旨とちょっと違うのではないか」と疑問を呈した。

静岡県や愛媛県など40都道府県は、▽EPAで受け入れた介護福祉士候補者の在留期間を現在の4年から最長10年となるよう、更新限度を9回とする▽看護師候補者が就労する受け入れ施設に介護保険施設を加えるとともに、介護保険施設に受け入れた看護師候補者の在留期間を現在の3年から最長10年となるよう、更新限度を9回とするなどを実現できる構造改革特区案を提出している。

この提案について細川厚労相は、在留期間があまりにも長いと、資格取得ではなく、労働の目的で来日する傾向が生じると指摘。その上で、「(静岡県などの提案は)検討はするが、そもそもの(EPAの)趣旨からすると、ちょっと違うのではないか」と述べた。

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看護職150万人必要 厚労省 15年までの需給見通し (2011/1/24福祉新聞)

看護職員の確保策を検討していた厚生労働省の「第7次看護職員需給見通しに関する検討会」はこのほど、2011年から15年までの看護職員の需給見通しをまとめた。

病院・介護保険施設などで必要な看護職員数は、11年の140万4300人から15年には150万900人(伸び率6.9%)になると推計。このうち病院は6万5900人(7.3%)増の96万5700人、訪問介護ステーションは4800人(16.9%)増の3万3200人、介護保険関係は1万1400人(7.4%)増の16万4700人、その他の福祉施設・在宅サービス関係は2400人(12.2%)増の2万2100人の需要が見込まれるとしている。

一方、供給の見通しは11年の134万8300人から、15年には148万6000人になると予測。需要と供給の見通しの差は11年の5万6000人から15年には1万4900人になるとしている。

また、看護職員の確保対策としては、定着や養成の促進、職場環境の改善、再就業支援が重要になると指摘。特に需要が増大する訪問看護の看護職員を確保するため、事業所の規模が小さい訪問看護という働き方に応じた確保策を講じることなどが必要だとしている。

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規制249項目 見直し候補 行政刷新会議、TPPにらみ提案  (2011/1/27 朝日新聞)

行政刷新会議(議長・菅直人首相)の規制・制度改革分科会は26日、中間とりまとめを公表した。規制緩和や制度の見直しが必要なものとして、249項目を列挙。環太平洋経済連携協定(TPP)などの自由化交渉を進める為、外国人の介護福祉士の受け入れや農業への企業参入を促している。

菅政権は、国民生活に密着し改革による波及効果が大きい項目を選び出し、公開の場で議論する『規制仕分け』を3月上旬に実施。3月末までに規制・制度改革についての政府方針を閣議決定する。

貿易自由化関係では、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)の交渉入りに向け、EUが求めている条件を盛り込んだ。欧米で広く使用が認められている食品添加物の承認手続きの簡素化や、日本国内で酒を販売するのに必要な種類卸免許の取得要件の緩和、自動車修理工場の面積制限の見直しなどだ。

TPP交渉で議題のなっている労働市場の自由化についても言及。国境をこえた人材の移動を重要な検討項目と位置づけ、日本の介護福祉士の資格を持つ外国人が在留しやすくするための規制緩和を挙げた。日本はすでに、インドネシア、フィリピンとのEPAの取り決めで、看護師や介護福祉士の人材受け入れを始めているが、EPAを結んでいない国の外国人も介護福祉士として働けるよう、環境整備を始めた。

農業分野では、農地の大規模化を進めるため、農地集約の仲介業務について、自治体や農協だけではなく、民間企業の参入を促すよう求めている。また、農地をほかの用途に転用をする規制について、許可権限を握っている農業委員会のあり方の抜本的な見直しも提言。農業への参入規制を緩める一方、転用規制は厳格に運用すべきだとした。

そのほかの分野では、現在は制限されている風邪薬など一般用医薬品のネット販売について、安全を確保するルールをつくったうえで、販売規制を緩和することを求めた。駅舎内にある『駅ナカ』保育施設の整備を進めるため、建築基準法上の規制緩和も提案している。

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外国人医師らへの規制緩和含む11年成長戦略を閣議決定  (2011/1/29キャリアブレイン)

政府は1月25日、医療・介護を含む分野の今年の成長戦略を描いた「新成長戦略実現2011」を閣議決定した。外国人医師らの国内診療を可能にする臨床修練制度を利用しやすくする規制緩和を4月までに実施することや、介護人材の評価基準を11年度中に策定することなどが盛り込まれた。

新成長戦略実現2011では、昨年6月に閣議決定された「新成長戦略」が掲げる施策について、今年の成長戦略の基本的な考え方と共に、環境・エネルギーや金融などの7分野において見込まれる今年の主要な成果と課題を示した。

医療分野では、▽外国人患者とその付き添い人に対する「医療滞在ビザ」運用などの1月からの開始▽先進医療の評価・確認手続きなどの運用を改善するための結論を3月までに出し実施▽外国人の医師や看護師の臨床修練制度に関して、許可申請書類を簡素化するための省令改正などを4月までに実施▽新型インフルエンザ流行時に約半年で全国民分のワクチンを製造できる体制整備の推進―などが盛り込まれた。

また介護分野では、介護人材の実践的な職業能力を評価する基準を11年度内に策定する方針を示している。

医療・介護分野にまたがる課題では、EPA(経済連携協定)で来日する外国人の看護師候補者と介護福祉士候補者が受ける国家試験の受験機会の在り方などについて、6月までに基本的な方針を策定するとしている。

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看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN)2017年 1月〜11月号

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