トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2010年3月 第111号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

インドネシア人介護士・看護師/受け入れ制度見直しを/支援者訴え (2010/01/14 NHKニュース)

EPA(イーピーエー)=経済連携協定に基づいて来日したインドネシア人介護士らの支援グループが、きょう、厚生労働省で記者会見し、日本語の研修期間をのばすなど、受け入れ制度を見直すよう訴えました。

記者会見したのは、インドネシア人の介護士と看護師を支援しているグループのメンバー4人です。

EPAに基づくインドネシア人の介護士と看護師は、これまでにおよそ570人が来日し、介護施設などで働きながら日本の国家資格の取得を目指していますが、日本で働き続けるためには、3年から4年の滞在期間に、試験に合格しなければなりません。

ところが、この支援グループが、来日した人たちを対象に困っていることについてアンケート調査したところ、日本語の習得が思うようにいかず、国家試験の対策に悩んでいる人が最も多かったということです。

このため、支援グループでは、現在の受け入れ制度を見直し、▽日本語の研修期間を現在の6か月から1年半にのばしたり▽滞在期間を6年に延長し、国家試験の受験機会を増やしたりするよう訴えました。

支援グループの富永さとる(トミナガサトル)さんは、「今の制度のままでは、国家試験に合格することは非常に難しい。無理なくハードルを越え、日本で働き続けられるよう、制度の改善をお願いしたい」と話しています。

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リンジンとの距離/働く外国人を訪ねて(7完)/「労働力」ではなく、「一人の人間」として (2010/01/16 西日本新聞朝刊 9ページ)

コンビニや居酒屋、郊外の工場や倉庫、地方の農地、さらには医療や介護といった専門職の現場でも、「働く外国人」の姿を見かけるようになった。並行して目につくようになったのが、摩擦やトラブルを報じるニュースだ。

昨年9月、日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づいて来日した看護師研修生が、「資格や業務の内容、賃金水準が事前説明と違う」と不満を募らせて途中帰国した。熊本県植木町では11月、中国人農業研修生が農家の夫婦を殺害後、自殺したとみられる事件が起きた。研修生や技能実習生に対する賃金未払いなどのトラブルは増え続け、2008年に全国で確認された時間外労働などの不正行為は、過去最多となっている(国際研修協力機構調査)。

取材した外国人労働者の来日理由は「日本文化が好き」「日本の先端技術を学びたい」「母国より高い報酬を求めて」など、さまざまだった。一方、彼らが感じる「日本への距離」を大きくする要因は大きく二つに絞られるようだ。

まず、労働に対する報酬、待遇に対する不満だ。技術移転や国際的な人材交流を目的とした外国人研修制度は、受け入れ側にとって「低賃金労働者の確保」の手段になっている側面がある。外国人にとっても〈デカセギ〉の窓口であり、労使双方の利害は一致しているとの見方もある。

だが、先の国際研修協力機構調査のデータに明らかなように、受け入れ側の不正行為が社会問題となっている事実は無視できない。政府は指導・監督の強化などに乗り出したが、実効性を疑問視する声は根強い。

一見、堅実に見える外国語指導助手(ALT)や外国語学校講師の多くも、不安定な就労状況に置かれていた。九州で働くALTなどでつくる労働組合「福岡ゼネラルユニオン」のある幹部は、民間業者が小中学校などに派遣するALTについて、不利な条件で契約を結ばされている現状を指摘、「現場で日本人教諭から指示を受けており、偽装請負も疑われる。各自治体は直接雇用に切り替えるべきだ」と訴える。

もう一つの課題は、生活文化や慣習をめぐる「意識の距離」である。取材では、その距離を縮めようという姿勢を打ち出している受け入れ先もあった。

鹿児島県南さつま市の介護老人福祉施設は、1日5回の礼拝を欠かさないイスラム教徒であるインドネシア人看護福祉士候補生のために、施設内に礼拝場所を提供して、就業時間中の2回の祈りの時間を認めていた。

一方で、距離を詰めようと努力する外国人もいた。働きながら学ぶ韓国人留学生は、日本を知るためにできるだけ日本人学生に接するように心掛けていると語った。

育ってきた文化の違いは、容易に摩擦を生む。全国的には、騒音やゴミ出しをめぐって地域住民との間にトラブルが生じたケースが報告されている。

グローバリズムや少子化によって、今後も外国人労働者は増えていくだろう。労働者の権利保護、研修制度の拡充、生活面のサポート、さらには外国人労働者の子どもに対する教育環境の整備は不可欠となる。いずれも官民一体となって取り組むべき課題だ。

「リンジン」から「隣人」の関係へ。そんな時代に向けた歩みを、外国人労働者の労働問題を真剣に考えること、同時に文化や意識のズレを知ることから始めたい。私たちが受け入れているのは「労働力」ではなく、共に生きる「人間」なのだから。(取材班)

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豊田の派遣切り日系ブラジル人らの協同組合/介護事業に参入へ/愛知(2010/01/15 中部読売新聞 朝刊 21ページ)

◆ワーカーズコーポ保見ヶ丘 3月からヘルパー2級取得教室豊田市で派遣切りにあった日系ブラジル人らが組織する協同組合が、近く介護事業に参入する。人手不足が続く介護の現場では、昨年度から経済連携協定に基づいてインドネシアやフィリピンから希望者が来日、介護福祉士を目指して施設などで働き始めているが、派遣切りにあった外国人労働者らの参入は珍しい。自動車業界の回復が遅れぎみの中、東海地方のブラジル人らが生活の糧を見いだすため、異業種への挑戦に踏み出す。(高貝丈滋)

参入するのは、協同組合のワーカーズコーポ保見ヶ丘。豊田市周辺の自動車工場で派遣切りにあった日系ブラジル人らが出資した組織で、ブラジル人5人と、派遣会社でブラジル人を運ぶバスを運転していた岩渕政和代表(37)が、外国人らの就職機会拡大を目指して昨年9月に立ち上げた。

上部組織の日本労働者協同組合センター事業団東海開発本部(名古屋市)と連携し、日系ブラジル人ら約20人の募集を始めた。3月から豊田市の保見団地で介護教室を開催する。約4か月間の講習を受けた後、受講者らがヘルパー2級を取得して、本格的に介護事業に参入する計画だ。また、独立行政法人「雇用・能力開発機構愛知センター」の基金訓練制度を利用、要件を満たせば、受講中もブラジル人らは、1人毎月約10万円の給付を受けられる。

1991年から自動車関連企業に派遣され、昨年3月に派遣切りにあったサトウ・パウロさん(53)は「失業保険が2か月ほど残っているが、切れてからのことが心配。介護で収入を得ていきたい」と意欲を見せていた。厚生労働省外国人雇用対策課は「自動車分野の回復が遅く、その中で異業種へ参入していく例は増えているが、外国人らが組織を作り介護分野に参入するのは珍しい」と話している。

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外国人看護師試験で要請 (2010/01/18 日本経済新聞 朝刊 2ページ)

岡田克也外相は17日、都内でインドネシアのマルティ・ナタレガワ外相と会談した。両国間の経済連携協定(EPA)に基づいて日本が受け入れている看護師と介護福祉士の候補者の国家試験に関し、マルティ外相は「漢字が用いられているために合格することが困難だという点に配慮してほしい」と要請。岡田外相は「政府内で対応を検討していきたい」と応じた。

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外国人看護師支援でプロジェクト開始/慶応大学 (2010/01/18 THE DOCTOR 3ページ)

慶応義塾大学は1月7日、日本・インドネシア経済連携協定(EPA)に基づいた、インドネシア人看護師候補者の受入れが開始されたことに関し、慶應義塾大学総合政策部・看護医療学部の教員を中心とする「外国人医療職との協働に向けた異文化受容能力開発プロジェクト(INProject)」において、日本人職員の異文化受容能力の向上とインドネシア人看護師候補者を支援する取り組みを始めることを発表した。

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[東京ホットぷれいす2010]日本語辞書手に/いつかは看護師/東京(2010/01/17 東京読売新聞 朝刊 37ページ)

「分からないことはメモして覚えて」「自分一人で電話してください」杉並区の医療法人財団「河北総合病院」の脳卒中センターで、薬や備品の在庫を電話で確認しようとするインドネシア人の看護師候補者エルリ・リドワンさん(36)に、見守る看護師の厳しい指導が飛ぶ。

エルリさんは日本の看護師資格取得を目指し、経済連携協定(EPA)に基づいて一昨年に来日。週5日、午前8時から午後4時半まで患者の体をふいたり、着替えや入浴を介助したりと忙しい。母国で看護師を10年間務めただけに仕事ののみこみは早いが、日本語はたどたどしい。ポケットには電子辞書が欠かせない。

日本で働き続けるには、3年間の在留期間中に国家試験の突破が不可欠だが、最大の壁は日本語、特に漢字だ。解熱、清拭(せいしき)といった難読単語も多く、ふりがなを添えながら練習問題に取り組む。

同病院の整形外科で働くもう一人の同国人看護師候補者モハマド・ユスプさん(28)も、「洗髪(せんぱつ)する」と「髪を洗う」など、「たくさんの言い方があるのが難しい」と苦労を語る。

こうした候補者のため、日本人看護師らが昨年設立した市民団体「ガルーダ・サポーターズ」(足立区)は電話相談に応じ、懇親会を開くなど支援する。昨年12月、日本語合宿を3日間開催し、エルリさんも朝から夕方までの講義をこなした。

同団体共同代表の宮崎和加子さん(53)は「1年で飛躍的に日本語の力があがって驚いた。優秀な人ばかりなので、日本の生活に早く溶け込み、看護師として活躍してほしい」と期待を込める。

2人とも母国で妻子が待つ。ユスプさんは「合格したら、日本で一緒に暮らしたい」と夢を語る。国家試験に合格したインドネシア人の看護師候補者はまだいないが、来月21日、2回目となる試験に将来を託す。(写真と文 工藤菜穂)

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インドネシアから湯沢の病院へ/今度は看護師候補3人/一緒に試験合格目指す/秋田県 (2010/01/19 朝日新聞 朝刊 35ページ)

日本での看護師資格取得を目指すインドネシア人看護師候補3人が18日、湯沢市小野の医療法人せいとく会菅医院(菅采女院長)に赴任した。インドネシアとの経済連携協定(EPA)に基づくもので、同法人の介護老人保健施設「ゆーとぴあ神室」には昨年、介護福祉士を目指すインドネシア人2人が就業している。5人はこの日、「国家試験合格を目指し、一緒に頑張りましょう」と健闘を誓い合った。(川島幹之)

看護師候補はマルウィナさん(27)、エスラ・スティンジャクさん(23)、アガタ・アリニンティヤスさん(23)の女性3人。いずれも母国の病院で2、3年間看護師として働いた経験を持つ。昨年7月からインドネシア・バンドンで日本語教育を受け、11月に候補仲間約360人と来日、さらに日本語教育を受けたあと、それぞれの受け入れ先に赴任した。県内の受け入れ施設は同法人だけという。

看護師の制服にピンク色のカーディガン姿で会見した3人は「子どものころから日本が大好き、日本で働きたかった」と口をそろえた。高校のときから日本語を習っていたというエスラさんは漫画「キャンディ・キャンディ」を読んでいたという。

1年前に来日、介護福祉士を目指しているシティ・ムナワロさん(26)は「とにかく日本語がむずかしい。一緒に勉強しましょう」と語り、アンドゥリ・アリフ・フィルマンサーさん(26)は「秋田は寒い。体に気をつけて」とアドバイスしていた。

看護師候補は3年間に3回国家試験を受験でき、介護福祉士候補は3年間の実務経験のあと1回だけ国家試験を受けられる。どちらも難しい試験で、合格できない場合は強制退去となる。日本人でも困難な試験に外国人候補生も漢字で受けることなどに批判の声があり、岡田克也外相は昨年、「ほとんど落ちるという試験はいかがなものか」と、試験の見直し、検討を明らかにしている。

看護師候補の3人は2月にさっそく国家試験を受ける。同法人の菅卓司統括部長は「日常会話のほか、業務用語や看護師試験の勉強など、今回の試験には間に合わないが、今後国際教養大学に担当してもらい国家試験対策を考えていく」と語った。

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目指すは「日本の看護師」/インドネシアの2人着任/福井・済生会病院/福井県 (2010/01/19 朝日新聞 朝刊 30ページ)

日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシア人看護師のレニ・プルウィタサリさん(28)とメリー・ボルタンプボロンさん(31)が18日、福井市和田中町舟橋の済生会病院に着任した。ベッドメーキングなど看護助手として働きながら日本語などを勉強し、国内で看護師として働くために必要な国家試験の合格を今後3年以内に目指す。

インドネシア人看護師の受け入れは、日本が看護師不足の解消を目的に08年に開始。国内では現在、約270人が働いており、県内での受け入れは初めてという。プルウィタサリさんとボルタンプボロンさんは、ともに母国で看護師として4年間の勤務経験がある。08年12月に来日が決まり、昨年11月に来日。日本語研修を受けた後、今月16日に福井に来たばかり。プルウィタサリさんは「高度な日本の医療現場では学ぶことがたくさん」。ボルタンプボロンさんも「働きながら学び、国家試験に合格したい」と目を輝かせている。

2人は日本の国家資格がないため、採血などの看護師業務は出来ない。午前中は研修として看護師と共に行動し、午後は国家試験に向けて医療用語などの日本語を学ぶ。

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2人目EPA看護助手/富士見高原病院が採用/インドネシア人の男性/長野県(2010/01/19 朝日新聞 朝刊 35ページ)

インドネシアとの経済連携協定(EPA)に基づき、富士見町の富士見高原病院(井上憲昭院長)は18日、インドネシア人男性の看護師候補アンディ・プラセティヨさん(24)を看護助手として採用した。アンディさんは手術室の手伝いとして働きながら、3年間で日本の国家試験合格を目指す。

アンディさんはバリ島の出身。自国で2年間、救急医療部門の看護師として実務経験がある。来日前に4カ月の日本語研修を受けた。「教師になりたかったが学費の問題などがあり、看護師も大事な仕事なので看護学校に入った」。病院の寮で生活、勤務しながら国家試験に挑戦するという。

同病院では、昨年2月に看護助手に採用されたインドネシア人女性が働いており、2月に最初の国家試験を受ける。

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ずっと日本で働きたい/看護師候補者(インドネシア)が決意/魚津 (2010/01/19 北日本新聞朝刊 17ページ)

日本・インドネシア経済連携協定(EPA)に基づき、魚津市友道の魚津病院で勤務するインドネシア人看護師候補者、アルフィン・モハマド・エルシアさん(27)が18日、魚津市役所を訪れ、沢崎市長に「日本の国家試験に合格し、ずっと日本で働きたい」と決意を語った。

同病院の看護師候補者は昨年2月着任したイノト・サロ・ワルウさん(29)に続き2人目。同市大光寺の特別養護老人ホーム「新川ヴィーラ」には、介護福祉士候補者2人が勤務し、同市内のEPAによる看護師・介護福祉士候補者は4人になった。

アルフィンさんは昨年7月に魚津病院での勤務が決まった後、インドネシアで4カ月間、日本で2カ月間、日本語の研修を受け、今月16日に魚津市入りした。

18日は同病院の中川正昭事務長と市役所を訪れ、沢崎市長に「イノトさんの指導を受けながら頑張ります」とあいさつ。市長は「早く日本に慣れ、先輩に負けないよう頑張ってください」と励ました。

同病院では、大田亨院長やイノトさん、看護師ら約30人がアルフィンさんを出迎え、歓迎した。大田院長と握手し、イノトさんから「一緒に頑張りましょう」と声を掛けられた。

アルフィンさんは2月に国家試験を受ける。看護師・介護福祉士候補者は3年間の滞在期間中に国家試験に合格すれば、日本にとどまることができる。

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(Eye on Sunday)語学の壁/現場手探り/外国人受け入れ1年/富山県 (2010/01/24 朝日新聞 朝刊 23ページ)

経済連携協定(EPA)に基づいて来日したインドネシア人の介護福祉士、看護師候補者の第1陣が、魚津市の施設と病院で働き始めて、約1年がたつ。富山の生活にだいぶ慣れたが、国家試験を目指すには語学の壁はなお高い。受け入れ側は、資格取得後の雇用を期待しつつ、国から受験指導を丸投げされて困惑。ともに暗中模索が続いている。

介護福祉士の資格を目指すプジ・アリャントさん(27)とレスタリ・ラハユさん(25)は昨年1月、日本語の研修を終えたあと、特別養護老人ホーム「新川ヴィーラ」に来た。看護師を目指すイノト・ワルウさん(29)は魚津病院を運営する法人と雇用契約を結び、同2月から病院で働いている。

施設は受け入れた理由を、「国内の(ケア従事者の)人材不足で外国人の力が必要になる将来のため、今のうちから準備する必要がある」と説明する。

1年がたち3人は、利用者や職員との会話は問題なくこなせるようになり、部屋の担当なども任されるようになった。新川ヴィーラで働くレスタリさんは、「来たときはたくさん困りました。今は仕事も慣れました。利用者さんに『タリさん頼むちゃ』と言われると、うれしい」と、はにかんだ。

◇週2日の勉強会
「予防」「よぼう」、「転倒予防」「てんとうよぼう」、「予防接種」「よぼうせっしゅ」――。講師の熊西美絵さんの後に続けて、現場で使う言葉を読み上げる。毎週火、金曜の夜の2時間は、全員集まって勉強会を開いている。

第2陣で来日し、今月から魚津病院で働き始めたアルフィン・エラサハさん(27)は「たくさん言葉がある。とても難しいです」。

先輩3人も、漢字の読みや文章を書くのは苦戦している。引き継ぎの記録もなかなか書けない。介護福祉士の国家試験の合格率は、日本人でも5割程度の難関だ。言葉で不利な候補者に、試験のハードルはかなり高い。

◇新年度予算10倍
何をどう教えるかは、現場に任されている。新川ヴィーラを運営する新川老人福祉会の古金広・理事長代理は「日本語の指導方法や、勉強と勤務時間のバランスなどが分からない」と悩む。

日本語講師を自分たちで探し、費用の多くは施設の持ち出しだ。試験を考えると勉強時間を増やせばいいが、その分の働き手が減ってしまう。

候補者のあっせんを担う国際厚生事業団が昨年行った聞き取りでも、同様の悩みが全国で聞かれた。不満の声を受け、受け入れに関する国の新年度予算案には、今年度の10倍の約8億7千万円が盛り込まれた。講師料やテキスト代、語学学校への通学に使えるよう、1施設あたり約30万円、候補者には約12万〜24万円が補助されることになる。

◇情報交換に努め
それでも、受け入れ側の不安は尽きない。「せめて共通のテキストと、目指すべきレベルの基準を教えてほしい」と古金さん。

富山では、受け入れ施設側の情報不足も課題だ。受け入れの数が少ない北陸では悩みを相談しあう環境にない。事業団に相談しても、「お宅の指導はいい方ですよ」と言われただけだったという。一方、候補者たちは、インターネットで全国の仲間と連絡を取り合い、情報交換に努めている。

◇キーワード <EPAに基づく外国人の介護・看護候補者受け入れ>
2008年度からインドネシア人、09年度からフィリピン人の受け入れが始まり、これまでに国内全体でインドネシア人570人、フィリピン人310人を受け入れた。国際厚生事業団によると、県内は6人が働いている。母国ではケア資格を持っていても日本では無資格扱いとなるため、介護福祉士候補者は上限4年、看護師は3年の滞在期間内に国家試験に合格しなければならない。不合格なら帰国する。看護師試験は年に1回受験機会があるが、介護福祉士は4年間で1回だけ。

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新竜ベトナム手探りの日越EPA(3)ホアン商工相に聞く/すそ野産業成長に期待 (2010/01/21 日経産業新聞 11ページ)

日越経済連携協定(EPA)の発効から4カ月近くが過ぎた。貿易・サービスや人の移動の自由化は両国企業にどのような影響を与えるのか。坂場三男駐ベトナム大使に聞いた。

――日越EPAの効果はいつごろ顕著な形で表れるのか。

「途上国とのEPAと先進国とのEPAでは効果の出方に違いがある。途上国の場合、自由化プロセスで相手に十分な時間を与える。一方、先進国間では即時開放となる場合が多い」
「日越EPAの場合も10〜15年先を見通す必要がある。(貿易額が)今すぐにどうこうなるというものではない。中長期的な企業戦略を立案する際の素材としてとらえるべきだ」

――日本・東南アジア諸国連合(ASEAN)EPAとの関係は。

「日越EPAでは発効当初の関税の下げ率が小さく、貿易のメリットを得にくいケースが多い。このため企業の多くは現在、先に発効した日ASEANのEPAを利用している」

――EPAの利用状況を示す原産地証明の発給状況は、どうなっているのか。

「日越EPAの場合、昨年10月にベトナムで発給された日本向け輸出のための原産地証明は200件。一方、同月の日ASEANのEPAは3400件となった。日ASEANの同年1〜10月の累計は3万件に達した」

――日越EPAは企業活動にどのような変化をもたらしつつあるのか。

「繊維業界の投資行動に変化の兆しがみられる。日越EPAには紡績と縫製の両方を2国間で実施した際にのみ、関税引き下げの対象となる『2工程ルール』がある。
これまでは中国から布を購入してベトナム国内で仕上げるというケースが一般的だったが、昨年10月以後、中国の紡績メーカーがベトナムに進出。ベトナムで糸から布を作り、縫製後、日本に輸出するという新しい仕組みも生まれつつあるようだ。日本から布を買う場合も関税引き下げの対象となる」

――関税割当を設定した物品を巡る動きは。

「割当量の枠内だけが関税引き下げの対象となるため、企業は早めに(貿易拡大に向けて)動くのではないか。割り当ての一定量は実績ベースで確保されるため、関税の引き下げに先行してビジネスを始める動きが出ても不思議ではない」

――ベトナムはインドネシアやフィリピンと同様、日本に看護師・介護福祉士の受け入れを求めている。

「ベトナムには国家資格がない。大学の卒業資格だけでは、個々人の知識や技能のレベルにばらつきが発生する恐れがある。国家試験によって一定の水準を認定する制度が必要だ」
「国家資格制度が整備されれば、具体的な交渉に入ることができるが、現在は日本側から交渉を持ちかける雰囲気ではない」

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アジアBiz・豪/2050年の人口1.6倍の3590万人に/高齢化も進展(2010/02/01 11:41 日経速報ニュース)

オーストラリアのスワン財務相は1日、2050年には現在約2220万人の人口が1.6倍の3590万人に増加するとの長期経済見通しを発表した。毎年約18万人の移民を受け入れるものの高齢化も進展し、65〜84歳の人口は2倍に、85歳以上の高齢者は4倍に増加する。このため、65歳以上の高齢者1人当たりの労働人口は現在の5人から2.7人に減少するという。財務相は年金に加え医療費の増大など財政負担の増加は不可避と指摘、労働生産性の向上が急務だとしている。

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日比EPA/日本勤務介護士/比で面接始まる/受け入れ先大幅減 (2010/02/02 毎日新聞 夕刊 6ページ)

日比経済連携協定(EPA)に基づき、日本で働くことを希望するフィリピン人介護福祉士・看護師候補者の面接が1日、マニラ首都圏で始まった。日本側の受け入れ希望者数は計178人で、今年の受け入れ枠計640人を大幅に下回った。

国際厚生事業団が面接を実施。日本の施設関係者が勤務条件などを説明した。フィリピン海外雇用庁によると、日本側の受け入れ希望者数は、介護福祉士101人、看護師77人で、いずれも前年を大きく下回った。

一方、フィリピン人の当初の応募者数は介護福祉士3980人、看護師2705人。面接には資格などの要件を満たした介護福祉士230人、看護師150人が臨んだ。日本の受け入れ施設側は「不況で日本人職員を雇用できるメドが立ち、参加を見合わせた施設が多い」と話した。

1年目の昨年は日本側の受け入れ希望数が計310人と少なく、今年は受け入れ枠を大幅に増やしていた。

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日本語教室22人が修了/介護職目指す外国人支援「学んだことに自信を」/焼津 (2010/02/14 静岡新聞 朝刊 20ページ)

文化庁の委託を受けて焼津市国際友好協会が市、静岡福祉大と共同で昨年9月に開講した「外国人住民のための介護補助員等養成日本語教室」は12日夜、36日間の日程を終え、同市本中根の同大で修了式を行った。

一時帰国中の1人を含め22人が修了したが、介護現場への就職が決まった人はまだいない。市多文化共生課などは引き続き、補習の形で希望者向けの日本語講座を開き、景気低迷に伴い就労環境が日本人以上に厳しくなった在住外国人の支援に当たる。

教室には焼津、藤枝、島田市などに暮らすペルー、ブラジル、ルーマニア、コロンビア、フィリピンの出身者が参加した。日本語の基礎学習に加え介護現場を想定した会話と基本技術を学び、福祉施設での実習も行った。式では加藤与志男運営委員長が出席者に修了証を手渡した。介護の専門授業を担当した末広貴生子同大教授は「慣れない言葉と介護を学んだことに自信を持ってください」とエールを送った。

皆勤賞を受賞したフィリピン出身の鶴田ルシアさん(40)=藤枝市=は「介護は非常にやりがいがある仕事。言葉と技術をもっと勉強し、将来はぜひ取り組んでみたい」と話した。

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インドネシア人介護士支援/ふりがな振った模擬試験/18人参加(2010/02/15 NHKニュース)

EPA(イーピーエー)=経済連携協定に基づいて来日したインドネシア人の介護士が介護福祉士の資格試験を受ける際にどのような支援が必要か検討するため、試験問題にふりがなを振った模擬試験が行われました。

この模擬試験は、経済連携協定に基づいて来日し、各地の介護施設で働いているインドネシア人の介護士を対象に、厚生労働省が初めて行ったものです。

さいたま市の会場には、関東や東北地方の介護施設から18人が集まり、過去の試験をもとに作られた日本語の▽ふりがなを振った問題と▽ふりがなを振らない問題の2種類の「模擬試験」に取り組みました。

外国人介護士が日本で働き続けるためには、来日から4年以内に介護福祉士の国家資格を取らなければなりません。しかし、働きながら日本語を学習しているため、試験に合格するには難しい漢字の読み書きが大きな壁になると指摘されています。

千葉県の介護施設から参加したルクマン・ハキームさんは、「漢字が読めないのでふりがながあると問題の意味はわかりました。それでも介護の専門用語は難しいので職場の人に教えてもらって勉強をもっとがんばります」と話していました。

厚生労働省は今回実施した2種類の試験の結果を通して、受験者の理解の度合いなどを分析して、今後の支援策を検討することにしています。

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介護講座/豊橋のNPO、外国人向けに/「安定的な雇用確保したい」/愛知 (2010/02/16 毎日新聞 地方版 20ページ)

NPO法人・外国人就労支援センター(豊橋市)が16日、不況で仕事を失った日系ブラジル人やペルー人、不就学の外国人のための介護職員研修講座を始める。自動車関連工場が多く、派遣で働く日系人の多い三河地方での取り組みは、人手不足に悩む介護職場の救世主となるか。

同法人はこれまで、就学していない外国人の若者向けに日本語や日本文化、パソコン技術に関する講座を開き、通訳や翻訳、ウェブデザインなどの職業トレーニングをしてきた。しかし、一昨年からの不況で若者の親たちが相次いで失職し、講座に通えなくなるケースが起きていた。

同法人の小野田美紀代表(26)は「工場での労働しか働く方法がないことが生活を不安定にしている」と考え、昨秋から介護講座の準備を始めた。

講座は週1〜2回で期間は2カ月。市内の看護師が講師を務め、翻訳したテキストを使って介護を学ぶ。20代後半から50代の日系ブラジル人とペルー人約20人が受講を希望している。今後は、受講後にヘルパー2級の資格を取得できるよう申請し、春以降は資格取得のための講座に発展させる予定だ。

小野田さんは「外国人育成と同時に必要としてくれる事業所を見つけ、安定的な雇用を確保したい」と話す。問い合わせは同法人(0532・61・1206)。

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看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN)2017年 1月〜11月号

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