トップページ > 看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN) > 2010年1月 第109号

ヘッドライン ... このニュース記事は、EPA(経済連携協定)及び、外国人看護師・介護福祉士に関する全国ニュースをダイジェストでまとめたものです。

「友愛」より競争の覚悟を(けいざい解読) (2009/11/29 日本経済新聞 朝刊 3ページ)

鳩山由紀夫首相がアジア各国の首脳と会うたびに東アジア共同体を提唱している。

首相はその意義を「友愛のきずなをつくり上げることはできないか」などと響きはいいが、あいまいな言葉を使って説明する。だが共同体構想の実現には、今より厳しい競争をする覚悟が日本人に必要だ。

共同体の枠組みが日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN)なのか、もっと広いのかははっきりしない。ただ問題の核は爆発的な成長を続ける中国とどんな関係を築くかにある。経済面で言えば日本のメリットは一見明快だ。人口減少に直面する日本にとって、豊かさを増す13億人の市場は魅力的。日本と比べてまだ高い関税の引き下げや投資の自由化、知的財産権の保護など中国にやってほしいことは山ほどある。だが要求するだけでは交渉は成り立たない。

逆に中国が日本からほしいものは何か。まず思い浮かぶのが技術力。特に日本が得意とする環境関連の技術だ。6月に都内で開いた日中の閣僚級の経済対話でも省エネや環境で協力することで一致した。

では日本の環境技術は本当に優れているのか。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると「中国の技術は年々上がっている」。水処理などの技術は日本がまだ先を進んでいるが、熱制御など中国にほとんど追いつかれた分野もある。

しかも商機をうかがうのは日本だけではない。ジェトロの仲介で環境や省エネの技術がほしい中国企業と日本企業の間で65の商談が進んだが、成約はゼロ。「日本企業の意思決定が遅い」「価格が高い」などが理由だ。もたつくうちにドイツ勢などが攻勢をかける。

激しい競争の中で日本が優位に立つには技術革新を続ける必要があるが、楽観はできない。

日本は今年、世界の中高生が競う国際科学オリンピックのうち数学で2位に入った。教育関係者の努力の成果で、2位は過去最高。ただし1位は中国。中国は物生学、情報でも1位だった。残る化学は1位が台湾で、2位は中国だ。

中国は国を挙げて国際科学オリンピックに力を入れており、学力の差をこれで単純に比べることはできない。ただ日本が将来も技術開発でアジアをリードし続けることができるかどうかは予断を許さない。

これに関連するのが、人材の受け入れ問題だ。昨年から来日しているインドネシアからの看護師や介護福祉士候補生は経済連携協定(EPA)に伴うものだ。東アジア共同体を具体化しようと思えば、労働市場の開放について議論することは避けて通れない。

技術移転の名目で、実は低賃金労働者の受け入れに利用されている研修生・技能実習生という制度が日本にある。ところが実際に研修生を雇っている人の中には「同給料なら日本人より中国人を雇いたい。まじめによく働くから」(千葉県富里市の農場経営者)という声もある。コストの安さだけではなく、勤勉さで中国の若者が選ばれる例が出ている。厳しい現実だが、目をそらすことはできない。

日本が活力を取り戻すために国を開くという発想は正しい。だが東アジア共同体は仲良しクラブではありえない。競争を怖がり、国を閉ざせば衰退の道が待つ。首相は国民が学び、競い合うことの大切さをもっと語ってほしい。

↑ページの先頭へ戻る

国境越える医療ビジネス/アジア勢、誘致へ整備急ぐ(世界を読む) (2009/11/21 日本経済新聞 朝刊 9ページ)

◇コスト安に魅力 治療の水準向上
医療の分野で国境を越えて海外から患者を受け入れるビジネスが本格化してきた。特に積極的に取り組んでいるのがインドやシンガポール、タイ、韓国などのアジア勢。急速な高齢化をにらみ、国際医療ビジネスを成長産業と位置付け、官民を挙げて受け入れ体制の整備を急いでいる。

約700人の医師を抱えるタイのバンコク病院。患者に薬を手渡す窓口はクラシック音楽が流れ、高級ホテルを意識しているかのようだ。この病院の患者は約2割が外国人。米国やアラブ首長国連邦(UAE)など世界各国・地域から訪れる患者に対応するため、約15カ国語の通訳を常駐させている。

バンコク病院の売り物は欧米並みの医療技術と割安な治療費、高度なサービスだ。医師の7割近くは欧米などで研修や教育を受け、全員が英語を話す。入院病棟はすべて個室で、食事も3種類から自由に選ぶことができる。ソムアッツ院長は「一般企業と同じように顧客の要望にきめ細かく対応してると話す。

タイの大手医療機関が外国人受け入れにカジを切ったのは1997年のアジア危機で新規顧客の開拓を迫られたのがきっかけ。2001年の米同時テロ以降は米国などに長期滞在して治療を受けるのが難しくなった中東の富裕層が訪れるようになった。

医療ツーリズム?を推進する政府の支援もあり、08年に受け入れた外国人患者は136万人に上る

大規模な医療ビジネスでタイなどを追い上げるのがインド。ニューデリー近郊にあるメダンタ病院のトレハン会長は「心臓手術ならタイの半額以下で提供できる」と鼻息が荒い。

メダンタ病院は東京ドーム約4個分の敷地に45の手術室と約1600の病床を備える。想定する患者はネパールなど周辺国や中東の富裕層ら。入国ビザの取得支援や空港への送迎、通訳手配などのサービスも整えた。インド政府も、観光省が今年7月に主要な国際空港に外国人患者の専用の入国審査窓口を設置するよう提案するなど、受け入れを支援している。

美容整形が有名な韓国も医療ツーリズムの誘致に動き始めた。今年5月、韓国政府は治療目的で滞在する外国人を対象に専用ビザの発給を開始。医療機関には外国人患者を誘致する活動を認めた。ソウル市内の病院にはハングルとともに日本語や中国語の看板を掲げるところも登場。美容整形に加え、健康診断やがん治療といった幅広い分野で外国人患者を呼び込む。

コンサルティング会社の米デロイトによると、医療ツーリズムの市場規模は10年には1000億ドル(約9兆円)規模に拡大する見通し。理由は主にコストの安さだ。医療ツーリズムに詳しいジョセフ・ウッドマン氏によると、タイで心臓バイパス手術を受ける場合の基本的な費用は200万円程度。米国の3分の1から5分の1とされる。米国では医療費の高騰もあって12年には治療を目的に渡航する人が160万人に達するといわれる。

もう一つの理由は「新興国の医療水準の向上」(東京医科歯科大学の川渕孝一大学院教授)。渡航費を払っても国内での治療よりコストを抑えられ、十分な治療が受けられるという認識が先進国の患者らに広がった。最先端の医療サービスを求めて中東やアフリカから訪れる富裕層も多い。医療機関の国際的な評価基準であるJCI認 証?の取得や設備の充実度、医師の経歴といった情報が、インターネットで簡単に得られるようになったことも背景もある。

アジア各国の動きに背中を押されるかのように、日本でも外国人患者を受け入れる試みが始まった。経済産業省は医療ツーリズムがサービス産業の活性化につながると判断。医療機関や旅行会社などと協力して、年内をメドに医療ツーリズムの促進に向けた調査を開始する。外国人観光客の増加を目指す観光庁も有識者らによる研究会を立ち上げている。

民間では千葉県鴨川市の亀田メディカルセンターが今年8月、国内の医療機関で初めてJCI認証を受けた。「認証の取得で外国人患者の増加を目指す」(ウォーカー特命副院長)。国際医療ビジネスに参入すれば医療技術も高められると考えている。

外国人患者の誘致に取り組んでいる国は東南アジアを中心に30カ国以上とみられる。医療ツーリズムは通常の旅行に比べて支出額が多く、外貨獲得の有力な手段にもなる。「日本では医療を産業と考えるのには抵抗がある」(国際医療福祉大学の開原成允副学長)が、ビジネスとしての医療を国家の成長戦略と位置付ける国も少なくない。

実際に外国人患者の受け入れによる国際的な知名度を生かして海外に進出するケースも出てきた。バンコク病院がアブダビに病院を開設する予定のほか、インドのアポロ病院グループは中東やアフリカで医療機関のチェーン展開を計画中だ。欧米の医療技術を吸収したアジアが低コストを武器に、国際医療センターに成長する可能性もある。(国際部 宮下奈緒子)

病気やけがの治療などを主な目的とする海外渡航を指す。コストの安さ、待ち時間の短さなどが魅力となっているようだ。がんや心臓病の手術といった本格的な治療から、美容整形、健康診断に至るまで対象範囲は幅広い。医療機関に長期滞在して治療を受けるだけではなく、実際に現地での観光を組み合わせるケースもある。

医療ツーリズムへの取り組みはタイやシンガポールなどの東南アジアが先行。最近はインドや韓国のほか、メキシコ、コスタリカやハンガリーといった国も力を入れ始めている。

◇JCI認証
JCIは米イリノイ州に本部を置く国際的医療認証機関。医療水準や病院設備、職員の対応などを総合的に判断したうえで、基準を満たした医療機関に対して認証を与えている。

「国際的なレベルで高度な医療サービスを提供できる医療機関」かどうかの第三者的な判定とされ、欧米の保険会社が保険を適用する際の目安にすることも多い。アジアや中東を中心に外国人患者の受け入れに取り組んでいる医療機関が積極的に取得している。現在は約40カ国・300前後の医療機関がJCI認証を取得済み。

↑ページの先頭へ戻る

看護師ら最大500人受け入れ/インドネシアから。 (2009/11/25 日本経済新聞 朝刊 5ページ)

日本政府は24日、2010年度にインドネシアから看護師・介護福祉士を最大で計500人受け入れることを決めた。両国が08年に結んだ経済連携協定(EPA)に基づく措置。これを受け、厚生労働省と傘下の国際厚生事業団は受け入れを希望する国内の医療・介護施設の募集を始める。

内訳は看護師が200人、介護福祉士が300人。08、09年度の2年間で計1000人としていた従来と同じ規模。

↑ページの先頭へ戻る

外国人研修/悩む病院/自費で日本語教材/専従職員も/看護・介護説明会(2009/11/26 朝日新聞 朝刊 31ページ)

国の経済連携協定(EPA)に基づくインドネシア人とフィリピン人の看護師・介護福祉士研修生について、来年度の受け入れを検討する病院などを対象にした説明会が25日、福岡市博多区であった。現状紹介と制度説明が主な内容だったが、集まった病院や介護施設関係者からは「研修が受け入れ先に丸投げされている」「国家試験をクリアしないと、日本で働き続けられないのはハードルが高すぎる」などと不満や注文が相次ぎ、制度の欠陥や現場が抱える課題が噴出した形となった。(江崎憲一、秦忠弘)

説明会は、外国人受け入れのあっせんと支援事業を行う厚生労働省の外郭団体・国際厚生事業団が24日から全国4会場で順次行っている。この日は九州一円から27機関59人が参加した。

「言葉は悪いですが、丸投げ状態です」インドネシア人とフィリピン人の看護師研修生を受け入れている福岡県久留米市の田主丸中央病院の久冨瑞穂看護部長は、参加者を前にこう言い切った。

同病院では、研修生が一緒に働くことで日本人スタッフへのよい刺激になることや、病院のグローバル化などを目的に受け入れを決めた。スタッフが指導の必要にかられて勉強するようになったり、きれいな日本語を意識するようになったりという効用はあったが、一方で、日本語テキストをそろえるなど費用負担がかなりあり、研修計画も国の明確な基準がないために独自に立案したという。「現状でいいのか不安。もっと国や市町村の援助があってもいい」と久冨看護部長。

フィリピン人の看護師研修生を受け入れている同県内の別の病院の担当者は「漢字が読めない状態では国家試験通過は無理」と述べ、「就労と語学を並行してやるのがいいのか、(日本語の)学校に通わせるのがいいのか判断を迫られている」と悩みを訴えた。

現場では人手不足の解消の期待が大きい。フィリピン人看護師研修生2人を受け入れたばかりだという大分県内の病院は「仮に資格を取得しても母国に帰ると言われ、受け入れ側としてやりがいが感じられない」などと発言した。

こうした訴えに、国際厚生事業団側は「支援策は準備しているが、滞在期間の延長などは国と国との協定で決められており、事業団としてはタッチできない」と答えるにとどまった。

説明会後に取材に応じた大分県の病院の部長は「将来の労働力不足は目に見えているので受け入れたが、出稼ぎ感覚で来ている印象。職員も1人専従で費用もかかる。来年度の受け入れは考え直すかもしれない」と語った。

◇「専門用語、壁に」 佐賀の特養ホーム
佐賀県多久市の特別養護老人ホーム「天寿荘」では、インドネシア人研修生のヘンリーさん(23)とチェチェップさん(23)が1月下旬から働いている。毎日、日中は日本人の同僚たちに交じってお年寄りの車いすを押したり、食事をスプーンで口まで運んで食べさせたりと介護にあたっている。仕事には慣れ、日本語での入居者との会話もほとんど問題なくなったという。

諸隈博子施設長は「敬語や方言を除けば会話は問題ない。ただ、介護職の専門用語と漢字が壁になっている」と話す。以前は施設の幹部職員1人が仕事の合間に日本語を教えていたが、9月からは施設長ら幹部3人が講師役になって、毎日夕方1時間、特訓をしている。国際厚生事業団からもらった初歩日本語の教科書を復習したり、日本の昔話の絵本を渡して自習させたり。当面の目標として、12月にある日本語能力試験3級合格をめざしている。

不慣れな生活のなか、専門用語と格闘したり、真夏にあたったイスラム教のラマダン(断食月)でバテたりしながらも、日本で介護士になる夢を持ち続けていることに施設側は期待している。

諸隈施設長は「日本の介護の将来は彼らを受け入れなければ成り立たない。受験機会が1回きりなのが重圧になってかわいそう。母国語で受けられるか、3回ぐらい受験できるシステムに変えてもらえれば」と話す。(高原敦)

◇キーワード〈EPA研修生〉
日本とインドネシア、フィリピン両政府との経済連携協定に基づき、インドネシアの第1陣が昨夏、フィリピンの第1陣が今春に来日。半年間の日本語研修後、全国の施設や病院に着任した。研修期間は看護師が3年、介護福祉士が4年。前者は年1回、後者は3年間の臨床経験後に1回、国家試験を受けられ、合格すれば日本で働き続けることができる。岡田克也外相は、EPA研修生向けに国家試験の見直し議論を始めたことを明らかにしている。

↑ページの先頭へ戻る

外国人看護師ら受け入れ説明会/病院、福祉施設50人出席/愛知 (2009/11/28 中部読売新聞 朝刊 27ページ)

経済連携協定に基づくフィリピン、インドネシアからの看護師・介護福祉士の受け入れ説明会が27日、名古屋市中村区の名古屋国際センターで開かれ、介護福祉施設や病院関係者ら約50人が出席し、熱心に耳を傾けた。 この日は、奈良東病院(奈良県天理市)でケアワーカーとして働くインドネシア人男性2人が発表し、「初めは患者さんの言葉が理解出来なくて苦労した。今は日本語の勉強をして、国家試験に合格するため頑張っています」と話した。次に、同病院の岡田智幸事務長が受け入れ状況を説明し、就労や教育支援に加えて、イスラム教信者である2人のためにモスクの場所を案内するなど、生活支援にも力を入れていることを報告。今後の課題として、「英語やインドネシア語の教科書の作成を支援してほしい」と提言した。

↑ページの先頭へ戻る

外国人ケア資格/扉を開けたからには(2009/11/29 01:00 朝日新聞速報ニュース)

看護師や介護福祉士を目指してインドネシアから360人が来日した。もともと母国の資格を持つ人たちだ。国内で研修し、1月から現場に出る。

日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)にもとづく受け入れで、今回が2年目。計570人になるが、2年で千人という枠をかなり下回る。

同様の協定によるフィリピンからの来日も、初回の今年、上限の450人を大きく下回る280人だった。両国とのEPAは経済関係の強化を目的に、貿易の自由化だけでなく、閉鎖的といわれる日本の労働市場に新たな扉を開けた。

ところが、せっかくの制度の利用が枠に届かないのは、受け入れ施設に負担やリスクがかかる仕組みのためだ。

来日は、受け入れる病院や高齢者施設と労働契約を結ぶことが前提だ。1人60万円かかる来日前後の研修費や仲介料は施設が負担する。滞在中の給与は日本人と同等に支払う。

看護師を目指す人は3年以内に国家試験に合格しないと、帰国しなければならない。介護福祉士の受験機会は4年で1度だけ。日本人でも合格率5割という難関だ。いずれも国家試験に合格できなければ、施設の負担も無駄に等しくなる。

看護師試験を外国人が受験するには高い日本語能力が求められるが、EPAでは条件を緩和して受験資格を与えた。そうしてまで外国人看護師を入れるなら、日本語を基礎から専門用語まで学習できる環境をつくるのが筋だ。介護福祉士も合格には十分な日本語能力がいる。

しかし、厚生労働省は日本語も国家試験対策も施設に丸投げだ。施設側は手探りで指導にあたっており、施設間の格差も大きいという。このままではほとんどの人が不合格のままで帰国し、EPAの意義が問われかねない。

来日した研修生には当面、試験問題の漢字に仮名をふったり、辞書の持ち込みを認めたりするぐらいの配慮をしてもいいのではないか。滞在期限を数年延ばすことも考えていい。

来年度からインターネットを使った日本語学習支援が始まるというが、それで十分なのか。日本の最新技術を体系的に学べるよう、研修課程の指針を厚労省は示してはどうか。

協定のある2カ国以外の人にとって環境はもっと厳しい。日本の看護師養成学校で学び試験に通っても、7年しか滞在できない。介護福祉士資格は就労ビザも出ず、「単純作業」と同じ扱いだ。

看護師や介護福祉士といったケア資格を持った人はますます必要になる。専門技術や能力を身につけた外国人を迎え入れることも大いに必要だ。扉を少し開けて後はほったらかしでは、政府の対応はあまりに無責任である。

↑ページの先頭へ戻る

特養ホーム/外国人介護者/3割の施設に/都内に約200人/8割は非正規。(2009/12/02 日本経済新聞 夕刊 15ページ)

◇受け入れに言葉の壁
東京都内の特別養護老人ホームで、外国人の介護従事者のいる施設が3割に達していることが2日までの東京都社会福祉協議会の調査で明らかになった。多くの施設が外国人の受け入れにあたり、日本語によるコミュニケーション能力を課題として挙げていることも分かった。 調査は今年8月、都内の全特養ホーム389施設にアンケート用紙を送付。うち81%にあたる316施設から回答を得た。

日本国内での就労資格のある外国人がいると答えたのは101施設(32・0%)で計196人。正規職員は42人(21・4%)にとどまる一方、154人が非正規職員(78・6%)で、大半が補助的な業務を担当していることをうかがわせた。

国籍別ではフィリピン109人(55・6%)が半数以上を占め、中国(台湾含む)36人(18・4%)、韓国35人(17・9%)が続いた。

外国人受け入れの課題を複数回答で聞いたところ、「記録や日誌等について日本語で文章が書けない」(270施設)、「職員同士の指示や引き継ぎなど、コミュニケーションができない」(181施設)、「利用者と日本語によるコミュニケーションができない」(161施設)と、日本語の能力が大きな壁となっているようだ。

都社協は調査で浮かび上がった問題は、インドネシア、フィリピンとの経済連携協定(EPA)に基づき昨年から受け入れが始まった介護福祉士候補者の課題とも共通しているとみており、今後、検討委員会で解決方策を探る。

↑ページの先頭へ戻る

介護福祉士めざすフィリピン人たち(2009/12/08 産経新聞 東京朝刊 22ページ)

インドネシア人からだけでなく、フィリピン人に介護される日もそう遠い話ではない。日本とフィリピンとの経済連携協定(EPA)に基づき、5月に初来日したフィリピン人の介護福祉士候補生たちが、11月中旬から都内の高齢者施設で働き始めている。約3年後の国家試験合格をめざし、実務経験を積みながら日本語を勉強中だ。

世田谷区の介護老人保健施設「玉川すばる」で働くのは、ジョイスさん(30)とエデンさん(34)。近くのアパートに一緒に暮らし、平日の午前8時45分から午後5時まで高齢者を介護をしている。

2人はともにフィリピンの国家資格「ケアギバー」の取得者。5月から半年間、研修機関で日本語を勉強し、片言だが高齢者との会話はこなせるようになりつつある。

「玉川すばる」の萩原理央・事務長は「2人とも、新しい環境に入って疲れているだろうに、それを見せまいと明るく頑張っている」と評価する。

フィリピン人が日本で介護職につくには「就労コース」「就学コース」の2種あり、2人が選んだ「就労コース」は条件が厳しく、3年後の介護福祉士の国家試験に合格しなければ帰国しなければいけない。

しかしEPAの指針によれば、晴れて資格を取得できれば、家族を扶養者として日本に呼び寄せられる。エデンさんは11歳から8歳まで3人の子供の母親だが、今後の頑張り次第で、長く日本で働きながら家族で暮らすことも可能だ。

都内では現在、16人のフィリピン介護福祉士候補生が、10施設で同様に国家試験を目指し就労中。「就学コース」を選んだ27人も9月に来日し、2年間、介護養成校で学んだ後、平成25年度から介護福祉士として働き始める予定だ。

↑ページの先頭へ戻る

看護介護全国ニュース(BERITA PERAWATAN)2017年 1月〜11月号

2016年 1月〜12月号

2015年 1月〜12月号

2014年 1月号〜12月号

2013年 1月号〜12月号

2012年 1月号〜12月号

2011年 1月号〜12月号

2010年 1月号〜12月号

2009年 5月号〜12月号